丸元淑生の言葉集

四つの常備食品
四つの常備食品

これだけはいつも冷蔵庫に入っているという基本の食品と料理が揃っていれば、献立をゼロからスタートさせなくてすむ。あとは一、二品つくるだけでよいから料理に割く時間が短縮できるし、神経を集中させたよい調理ができる。そして、栄養的な偏りもなくなる。そのためにとくに重要なのが、トキ鮭、ちりめんじゃこ、たらこ、わかめの四食品である。

この四つは穀類、豆類につぐ主食なみの食品なので、品質のよいものを安く買う必要がある。いくら品質がよくても高価であれば毎日食べることはできない。また、いくら安くても、おいしくなければ食べられないし、添加物の多い加工度の高いものでは主食なみに食べるわけにはいかない。だから、この四つの商品は、市場で最高の品質のものをまとめ買いしたい。市場まで出かけて樽またはキロ単位で買えば、いずれも最高の品質のものを安く入手できる。

こういう海産物の場合は、よい品質のものほど添加されている化学物質が少い。安心して毎日食べられるわけである。鮭、ちりめんじゃこ、わかめはただ塩が加わるだけだが、たらこも上質のものは塩以外の保存料はほとんど使われていない。着色料が使われるだけで、それも控えめである。

写真/ 『丸元淑生のシンプル料理2』 講談社 より
文/『丸元淑生のクック・ブック』 文藝春秋 より

学生のころ、父に同行してよく築地市場に買い出しに行きました。

自宅に帰ったあとも、鮭一尾を下ろしたり、一食分ずつラップして冷凍したりと大忙しでした。

父は築地の中でも、「鮭ならここが一番、たらこはここ...」と決めたお店があり、そこでしか買いませんでした。もやし研究会では、父が足を運んで購入したものと同じ海産物が、使いやすい冷凍パックの状態で販売されています。

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